株的な価値をもつ企業発行のトークンと異なり、通貨としての価値を保持するためには欠かせない仮想通貨の半減期。今回はビットコインキャッシュ(BCH)の半減期について調べてみました。
Contents
半減期についておさらい
仮想通貨の半減期とは
おもにマイニングが行われる仮想通貨において、
取引の仲介を行ったマイナーへ支払われる報酬の減額サイクルのことを指します。
ビットコインキャッシュでは
取引の記録を格納するブロック生成時において
問題を早い者勝ちで回答したマイナーへ通貨流通のお礼としてシステムから報酬が支払われるのですが
半減期の到達によって
市場に流通していない通貨の中から
新たにマイナーへ発行される通貨が減少することで
既に市場で出回っている通貨の価値が相対的に上がり
基本的に通貨の価格が引きあがる動きが生まれます。
半減期というと聞こえの悪い言葉のようにも思えてしまうかもしれませんが
その通貨のホルダーにとっては
通貨の発行ペースが下がる=手持ちの通貨の価値が勝手に引き上げられる好材料であり、
半減期が迫ったコインは半減期でのプレミアムというよりは
半減期前にコインが売れることで結果的に価格を上昇させる傾向にあるようです。
半減期と同様に発行トークンの価値を維持したり、あるいは高める要素として
ICO(InitialCoinOffering)で売れ残ったトークンを発行体の持分とせずに削除したり
PEPECASHのように、既に市場に出回ったトークンから手数料で使われたトークンを破棄するburn(消却)という制度を取り入れるものも存在します。
モナコインでは2017年の7月半ばの半減期に向けて期待上げが起こり
直前でがくんと下がったようにも見えますが、
結果的には価格の底が上がり
通貨の価値が上がったことがグラフに示されました。
半減期の前に心理的な乱高下が起こり
結果として価値が上がっていたという見方がよいのでしょうか・・・?
通貨の価値自体が底上げされる(100%そうだとは言い切れませんが)ことはもちろん
売買が積極的に行われる=価格の変動が分かる、という点で
半減期はひとつのチャンスと捉えることもできそうですね!
基本サイクル
ビットコイン(BTC)のハードフォークとして生まれたビットコインキャッシュですが
基本的にはビットコインのシステムを踏襲しており、
2100万枚の通貨発行量と同様に
マイナーへ支払われるトランザクション報酬の半減期もまた
ビットコインと同様、4年に一度の設定となっています。
現在のマイニング報酬額は12.5BCHですが
次回半減期以降は6.25BCHに減額される予定となっております。
スケジュール
2017年の8月1日に通貨の流通が始まったので
次回半減期は2021年の8月頃と現状では予測されております。
まだずいぶん先の話にも思えますが、
取引高が多くなり、安定指向に落ち着きつつある人気通貨の買い目、売り目として
価格変動が明確な半減期のスケジュールは
心の片隅にとどめておくと良いかもしれません。
また、ビットコインキャッシュのほかにも
半減期を実装する通貨はたくさんありますので、
立ち回りのひとつとして
それぞれのスケジュールを見ておくことも有効なのかな、と思うところです。