ビットコインの高騰に置いていかれ気味なアルトコイン勢ですが、Binance上で開催されたIEO銘柄については積極的に取引が行われており、日本のユーザーも興味を持つ人が少なくありません。
ここではその注目IEO銘柄のひとつ、Matic Networkの購入方法について解説してみます。MATICやその他IEO銘柄に興味を持ったり、Binanceでアルトコインを安く入手したいといった方にも使える手順なので、ぜひ参考にされてみてください。
Contents
IEOとは一体?
IEO(Initial Exchange Offering)とは、取引所がプロジェクトに対して仮想通貨による資金調達の手段を行う、いわば取引所上で開催されるICO(Initial Coin Offering)を指します。
ICO(Initial Coin Offering)は株取引のIPO(Initial Public Offering)に例えられ、取引所に公開される前のいわゆる未公開コインを先行で販売するセールです。IEOがICOと異なる点としては、取引所がプロジェクトに提携していることから、通貨の取引所公開が約束されているため、参加ユーザーにとって参加しやすいというのが大きなポイントでしょう。
現在IEOの主体となっているBinanceは巨大な取引所のため(プロジェクトの中身さえしっかりしていれば)取引相手がいない、といったリスクも少なくなります。
Matic Networkとは?
概要
Matic Network(マティックネットワーク/通貨:MATIC)とは、DApps(分散型アプリケーション)の将来的な増加によるトランザクション需要を満たすための、ブロックチェーンスケーリングソリューションです。
Maticの使命は、dAppの大量採用に対するトランザクションの需要を満たすことができるスループットを可能にするために、プラズマの影響を受けるセカンドレイヤースケーリングソリューションを作成することです。
セカンドレイヤー(レイヤー2、第2レイヤー)とはアプリケーション層とブロックチェーン層に挟まれた第2層のこと!
引用:alis.to
こちらもCelr NettworkやFetch AIと同様、技術的なソリューションであり、内容も少し難しくなっています。
MATICはイーサリアムをベースとするERC20トークン。
- コントラクトアドレス:0x7D1AfA7B718fb893dB30A3aBc0Cfc608AaCfeBB0
- 通貨記号:MATIC
- ケタ数:18
↑コチラはMATICのステータスです。MetaMaskやMyEtherWalletといった外部ウォレットで保管する際にご利用ください。
IEO開催後のMATICの価格は?
MATICのトークンセールは2019年の4月5日0:00(UTC)より約3週間、Binance上で開催されました。
Binance上で開催されたIEOにはBit Torrent Token(BTT)やCeler Network(CELR)といった銘柄もありますが、MATICのIEOについては先着順ではなく抽選での販売方式で、購入権利の抽選を受けるためにBinanceが独自発行しているトークンBNBをアカウントに一定量保持しておく必要がありました。
セール時の価格は1CLERあたり0.00263USD(約0.28円)。現時点ではセール価格に比べ10倍近くの取引価格(※約0.02USD)を維持しており、抽選販売方式での希少性も作用(?)してか、Binanceにおける他のIEO銘柄と同等以上に期待が集められているようです。
取引高ランキング(※CoinMarketCap)によれば、取引高のランキングは現在のところ145位。BTTとまではいきませんがCELRと同程度の取引量であり、プロジェクトの進捗によっては草コインからアルトコインへの昇格を果たす可能性も十分に考えられそうです。
MATICの買い方について
ここからはMATICの購入方法について見てみましょう。
MATICは日本国内の取引所で購入することはできず、海外の取引所Binanceを利用して購入します。また、Binanceでは日本円の入金に対応しておらず、日本円の通貨ペアも存在しないため、仮想通貨の基軸通貨であるビットコインを経由して取引を行うのが一般的な手法です。
購入の流れとしては、
- 日本円でビットコインを買う
- Binanceの口座を開設する
- Binanceへビットコインを送金する
- MATIC/BTCでMATICを購入する
このような感じです。
少し複雑に見えるかもしれませんが、実際に操作してみると意外に簡単なものです。
この手順は他の海外取引所でアルトコインを購入する場合についてもほとんど変わらないので、これから海外の取引所を利用予定の方はぜひマスターしておきましょう。
1.まずは国内取引所でビットコインを購入
まずはBinanceでMATICを購入するために必要なビットコインを、国内取引所で購入します。
国内取引所であれば大抵の場所で日本円によるビットコインの購入が可能ですが、以下の記事ではコインチェックを使った例をご紹介しています。
コインチェックは国内でも操作が比較的簡潔な取引所/販売所です。手数料の高い販売所からではなく、取引所から購入(取引)することをオススメします。
2.Binance(バイナンス)のアカウントを開設する
続いてMATICを取引するためのBinanceアカウントを作成します。
↑上の記事ではBinanceアカウントの登録手順を解説しています。注意点としてBinanceからのビットコイン出金にはGoogleの2段階認証アプリが必須となるため、お手持ちのスマートフォンが動作可能か確認しておきましょう。
3.Binanceへ国内取引所からビットコインを送金する
両アカウントの作成が完了し日本円でビットコインを購入したら、Binance向けてビットコインの送金を行います。
まずはBinanceで『受け取りアドレス』を確認しましょう。
ログイン後にトップページや取引画面にある上部メニュー『Wallet』→『Deposit』から送受金メニューのページに飛びます。
↑画面のように検索ウィンドウでbtc(BTC)と入力すると、右側にビットコイン専用の受け取りアドレスが表示されます。この文字列は手入力でメモしてはいけません。copycodeボタンやショートカット(文字列をドラッグ選択してCtrlキー + C)、QRコードの読み取りなどでクリップボードやメモ帳などにコピーしましょう。
受け取りアドレスをコピーしたら、国内取引所の画面に移動してビットコインの送金処理を行います。
↑画面はコインチェックのものです。仮想通貨取引所には必ずといってよいほどビットコインの送受金機能が備わっています。コインチェック以外の取引所でも似たような機能があるので、取引所のメニューを調べてみましょう。
コインチェックでは取引所画面の左メニューから『コイン送金』をクリックします。
送金通貨の種類を『ビットコインを送る』タブに合わせます。
『送金リストの編集』を押して右側に先ほどBinanceで確認/コピーしたビットコインアドレスをペースト/貼り付けします。『ラベル』は同じアドレスへの再送金時に分かりやすく区別する取引所上のものなので、それっぽく名前を付ければOKです。
あとは送金するビットコインの『数量』と『金額』を入力して『送金する』を押せば送金手続きは完了。
トランザクションの混み具合にもよりますが、早くて30分~1時間、遅くて2~5日ほどでBinance側のアカウントにコインチェックから送金したビットコインが届きます。
一度の送金に掛かる手数料は日本円換算で1,900円(※1BTC=190万円換算)ほど。ビットコインが高騰しているためトランザクション手数料は決して安くありませんが、初めての方は一度に大きな金額を送金する場合は、テスト送金したり半分に分けたりする保険策をも検討しておくのもひとつの手です。
4.BinanceでMATICを購入する
Binanceへビットコインが無事送金されると、あとはMATICの市場にアクセスして取引を行うだけ。英語メニューや見慣れない画面で難しく感じる部分も有るかもしれませんが、見た目に反してシンプルなのでご安心ください。
間違えたら怖い・・・という方は一気に購入を進めず、試しに小額で少しだけ購入してみましょう。
目的の取引画面は取引画面上の右側にある検索ボックスに『matic』や『MATIC』と入力すればソートされて出てきます。
お使いの環境によっては『MATIC/USDT』というものが出てくるかもしれませんが、ビットコイン建てで取引をするため『MATIC/BTC』を選択しましょう。
目的の通貨を購入する際は中央左側、緑色の購入欄に金額や数量を入力します。逆に売却する際は(見切れていますが)右側赤色の欄に売りたい価格や数量を入力します。
Limit注文の場合は、左の売買板の価格をクリックすることで価格を代入させることが可能です。とくにビットコイン建てのアルトコインだと、下のケタ数をよく間違えるため手入力ではなくクリックによる価格の引用をオススメします。
BUYメニューにある『Limit』タブは指値注文に該当する注文方法で、価格と数量を指定して買い注文を行います。例えば価格が下落ぎみで「いくらまで安くなったら買おうかな」という場合であればこちらのLimitで注文しましょう。
Limitとなりの『Market』は成行(なりゆき)注文に該当します。
現在の売り注文から価格の安い順に売り板を買い上げていく方式で、購入価格の指定はできず購入する数量のみを指定します。現在価格付近ですぐにMATICが欲しい!という方は、Marketで手っ取り早く購入しましょう。
ただし大金での購入を検討している方は、高い価格まで滑る可能性もあるため売り板の厚さを確認することも大事です。
まとめ
今回はMatic Networkプロジェクトのざっくりとした概要や、通貨MATICの買い方について解説してみました。
海外の取引所を利用するためには、まず国内でビットコインを購入し該当の海外取引所へビットコインを送金するという、国内取引所には無い手順が存在します。
- 国内取引所でビットコインを購入
- 国内取引所からBinanceのビットコイン受け取りアドレスへビットコインを送金する
- Binanceでビットコインを使ってMATICを購入
抵抗はあるかもしれませんが、実際に操作してみるとそこまで難しいものではありません。
上記の流れはBinance以外の海外取引所でアルトコインを購入したり、ICOあるいはIEOに参加する際にもほぼ共通の手順です。ぜひマスターして海外取引所での立ち回りや取引に活かしてみましょう。