ユーザーの関心の高さから、Huobiをはじめとした著名な取引所でも環境が整え始められたIEO。中でもBinanceで開催されるICOは即売り切れ状態が続き、抽選による販売方式が取り入れられるほどに注目が集められています。
今回はそんなBinanceで開催されたIEO通貨、Elrond/ERD(エルロンド)の購入方法について見てみましょう。
Contents
IEOについておさらい
ERDはBinance取引所のICOによって先行販売が実施された、いわゆるIEO通貨です。
ICO(Initial Coin Offering)は取引所で取引が公開される前に先行してユーザーへ通貨が販売される、株の世界で言うところのIPO(Initial Public Offering)のようなもので、IEO(Initial Exchange Offering)はExchangeの文字通り、取引所との提携で販売するICOを指します。
ICOと異なる点として、IEOはプロジェクトが提携する取引所への即時通貨公開が約束されているため、取引所での公開に3ヶ月~半年ほどの時間を要するICOに比べて、セールで手にした通貨の取引所公開を待たなくて良い、といったメリットがあります。
取引所と提携するということで取引所そのものの信用性にも関わることから、Binanceのような大きな取引所で開催されるIEOのプロジェクトは、ICOに比べて一定の信頼性がある、という点もひとつのメリットとして捉えられているようですね。
Elrond(エルロンド)とは?
概要
Elrond(エルロンド/通貨:ERD)とは、プラットフォームBinanceChainを用いて運用される、低レイテンシーで高速なDApps(分散型アプリケーション)環境の構築を目指すアプリケーションプラットフォームです。
秒間10,000のトランザクションに対して5秒という、Adaptive State Sharding技術が生み出す優れた処理速度をベンチマークとして掲げています。Elrondはこれからの発展が期待される分散型アプリケーションの環境下において、通信の安定性、効率的なトランザクションによる、アプリケーションのためのコストパフォーマンスに優れた土台というものを生み出そうとしているのでしょう。
ERDの価格は?
ERDのセールは2019年の6月22日から7月2日までの期間に、海外の取引所Binance上で開催されました。
BinanceのIEOはこれまでの先着販売方式とは異なり、現在ではBNBトークンを一定量、一定期間保持したユーザーの中から参加者を選ぶ抽選方式となっており、ERDについてはその参加当選確率はおよそ10%ほどだったそうです。
IEO終了から翌々日の7月4日には同取引所にて通貨の取引が公開されており、1通貨あたり0.00065USD(0.07円)で販売されたERDは、現時点でも0.006USDと約10倍近い価格で取引されています。
CoinMarketCapによると、取引高のランキングは現在のところ1863位。同取引所場で開催された他のIEO通貨(BTT、CELR、MATICなど)に比べて順位が極端に低いようにも思えますが、CoinMarketCapによる測定が週間での取引量を基準としているためでしょうか、執筆時点(7月5日)では取引開始からまだ1日しか経過していないために、ERDの取引量が他の通貨に比べて少なく見えるのかもしれません。
ERDの買い方について
少し前置きが長くなりましたが、ここからはERDの購入方法について見てみましょう。
ERDは他のIEO銘柄と同様に、日本国内の取引所では購入することができません。
加えてERDのメインの取引市場である海外取引所Binanceでは日本円での取引には対応しておらず、コインチェックといった国内取引所で日本円によって購入したビットコインをBinanceへと送金し、ビットコイン建ての取引によって入手するのがERDに限らず一般的なアルトコインの入手方法となっています。
購入のステップとしては、
- 国内取引所で日本円を支払ってビットコインを買う
- Binanceの口座を開設する
- 国内取引所の送金機能を使いBinanceへビットコインを送金する
- ビットコイン建ての市場でERDを購入する
このような流れです。
これは他の海外取引所でアルトコインを購入する場合についてもほぼ同じ流れであるため、Binanceに限らず海外の取引所を利用予定の方はぜひマスターしておきましょう。手順もそれほど難しいものではなく、一度流れを掴めばすぐに理解できると思います。
1.国内の取引所でビットコインを購入
まずはBinance上でERDを購入するために必要なビットコインを、国内取引所で購入します。
国内取引所であればどこでも日本円によるビットコインの購入は可能ですが、以下の記事ではコインチェックを使った例をご紹介しています。
コインチェックは簡潔な操作操作性をウリにした取引所/販売所です。手数料の高い販売所からではなく、取引所を利用して購入(取引)すれば他の取引所とも価格はほとんど変わることなく購入可能です。
2.海外取引所Binanceのアカウントを開設する
続いてERDを購入するためのBinanceアカウントを開設します。こちらについても過去の記事がありますので参考にされてみてください↓
Binanceからビットコインを出金するには、Google2段階認証アプリが必須となる点に注意しましょう。
3.国内取引所からBinanceへビットコインを送金する
取引所の両アカウントを作成し国内取引所でビットコインを購入したら、Binanceのアカウントへ向けてビットコイン送金を行います。
まずはBinance上でビットコインの『受け取りアドレス』を生成しましょう。
Binanceへログイン後にトップページや取引画面にある上部メニュー『Wallet』→『Deposit』から送金メニューのページに移動します。
↑画面左側の検索ウィンドウへbtc(BTC)と入力すれば、右側にビットコインの受け取りアドレスが表示されます。この文字列は手入力でメモしてはいけません。copycodeボタンやショートカットキー(文字列をドラッグ選択してCtrlキー + C)、QRコードの読み取りなどでクリップボードやメモ帳などにコピーしましょう。
そのままタブやウィンドウを切り替え、国内取引所でビットコインの送金手続きを行います。
↑画面はコインチェックのものです。コインチェックに限らず仮想通貨の取引所には必ずビットコインの送受金機能が備わっています。
コインチェックの場合では、取引画面の左メニューから『コイン送金』をクリックします。
送金通貨の種類を『ビットコインを送る』タブに合わせます。
『送金リストの編集』を押して、右側に先ほどBinanceでコピーしたアドレスを貼り付けます。左側の『ラベル』は、同じアドレスへの再送金時に取引所上で分かりやすく区別するものなので、分かりやすい名前を付ければOKです。
あとは送金するビットコインの『数量』と『金額』を入力して『送金する』を押せば送金手続きは完了。早くて30分~1時間、遅くて2~5日ほどで送金(トランザクション、ブロックチェーンの書き換え)処理が行われ、Binanceのアカウントに送金したビットコインが到着します。
一度の送金に掛かる手数料は日本円換算で1,900円(※1BTC=190万円換算)ほど。手数料は安いとは言えませんが、大きな資産を失わないためにも小額でテスト送金をしたり、半分に分けて送金したといった保険策を検討しておくのもひとつの手です。
4.BinanceでERDを購入する
Binanceへビットコインが無事送金されれば、あとはBinance上のERD市場にアクセスして購入(取引)するだけです。英語表記や見慣れない画面で難しく感じるかもしれませんが、取引に関しては国内取引所の機能とほとんど変わるところがありません。
間違えたら怖い・・・という方は一度に大量取引せずに、100円ぶんくらいの小額でテスト購入してみましょう。
Binance上には様々な種類の通貨市場が存在します。目的のERD市場は取引画面上の右側にある検索ボックスに『erd』や『ERD』とティッカー名を入力すれば出てきてくれます。
購入する際は中央左側、緑色の購入欄に金額や数量を入力します。逆に売却する際は右側の赤色の欄に売りたい価格や数量を入力します。
Limit注文の場合は、売買板の価格をクリックすることで価格を代入させることが可能です。とくに小数点の多いビットコイン建てのアルトコインだと、手入力だと下のケタ数をよく間違えるため、クリックによる価格の引用をオススメします。
BUYメニューにある『Limit』タブは価格と数量を指定して買い注文を行う方法です。例えば価格が下落ぎみで「いくらまで安くなったら買おうかな」という場合であればこちらのLimitで注文しましょう。
Limitタブとなりの『Market』は成行(なりゆき)注文です。
現在の売り注文から価格の安い順に売り板を買い上げていく方式で、購入価格の指定はできず購入する数量のみを指定します。現在価格付近ですぐにERDが欲しい!という方は、コチラで手っ取り早く購入しましょう。
まとめ
今回はElrondのざっくりとした概要や、通貨ERDの買い方について解説してみました。
おおまかな流れは、
- 国内取引所でビットコインを購入
- Binance取引所のアカウントを作成する
- 国内取引所からBinanceのビットコイン受け取りアドレスへビットコインを送金する
- Binanceでビットコインを使ってERDを購入
といった流れになります。
Binance以外の海外取引所でアルトコインを購入する際にも、同じような手順で進めることができます。ぜひマスターして海外取引所での立ち回りや取引に活かしてみましょう。